【麻の断熱材】
断熱材といえば、ガラス繊維でできたグラスウールが主流だが、ドイツ等で開発された自然素材のヘンプ断熱材。テルモ・ハンフという商品名で98年から販売されている。ドイツでは、2003年から自然系の断熱材を使った住宅には、その断熱材の価格の3分の1を国が補助するプログラムがあるので、グラスウールとの価格差は、2倍未満となっている。 日本での施工例は40軒ほど。家まるごとヘンプ断熱材とするとどうしても価格が高いので、人生の3分の1を過ごす寝室や子ども部屋だけをヘンプ断熱材にする方が多い。日本で大規模栽培し、ヘンプ断熱材を国内製造に切り替えられれば、価格的には、グラスウールの1.5倍~2倍ぐらいまでになり、自然系断熱材のホープとなることが期待されている。
■ テルモハンフ(大麻繊維断熱材)の特徴
- 大麻を主原料としているので、空気を浄化する働きがあり、健康住宅にふさわしい断熱防音材です。
- 肺に達する微細繊維がなく、施工後はもちろん、運搬時や施工時にも人体に悪影響を及ぼしません。
- 肌に触れても違和感がなく、取り扱いが容易です。断熱材用のカッターやパンナイフなどで簡単に切ることができます。
- 芯繊維にポリエステルを使用し、形状維持性をもたせ、収縮やへたりがなく、また繊維が縦横に絡まっているので固定しやすく施工が簡単です。
- 大麻繊維には虫やネズミの嫌う成分が含まれ、またタンパク質を含まないため、虫やネズミの害を受けません。
- 大麻繊維はほとんど吸水性がありません。そのため結露が起こっても吸湿せずただちに乾きます。
- 防音効果にも優れ、ヨーロッパでは自動車の防音・断熱材として採用されています。
- 炭酸ナトリウムによる耐火処理をしており、燃え上がることはありません。 テルモハンフは次の点で国際特許を取得しています。
*腐敗、カビの発生、虫の害に対して抵抗力がある。
*炭酸ナトリウムによる耐火処理 *形状維持性があり、施工時の収縮へたりがない。
■ 断熱材の施工例
断熱材を敷き詰めたところ
パン切ナイフで切っています。
■ 断熱材の規格
適 用 | 壁、天井の断熱・防音。屋根の断熱。 プレハブ部品の外壁内および平屋根内。 給水湯用配管の断熱。 自動車の防音・断熱。 ドイツ工業規格 DIN18 165-1W/WL |
粗 密 度 | 25-35Kg/m3 |
熱伝導率 | 0.039W/mk ドイツ工業規格 18 165-1(住宅金融公庫仕様C) |
熱 抵 抗 | 1.32(50mm) |
吸 湿 率 | 7% ドイツ工業規格 52 620 |
透湿抵抗係数 | ?V=1-2 ドイツ工業規格 52615 |
引張強度 | 0.18N/mm2 ドイツ工業規格 18 165 |
耐 火 性 | B2(標準的可燃度) ドイツ工業規格 4102 |
耐 性 | 腐敗、カビ、ネズミ、害虫 |
耐カビ抵抗性 | カビの発生なし IEC 68 |
認 可 | 承認番号 Z-32.11-1192 ドイツ建築技術協会 |
製品審査 | FIWミュンヘンによる公式審査 年2回 |
構 成 | 麻繊維、芯繊維(ポリエステル:重量比約15%)、ソーダ(炭酸ナトリウム) |
原料麻生産地 | ドイツ |
生 産 国 | ドイツ |
販売時の形態 | 弾力のある板状 厚さ50mm/長さ6,000mm/幅450mm:1ロール コンテナ単位の場合はそれぞれご注文に応じます |
設計価格 | 2520円/㎡ |
【麻のボード】
ありそうで、長年なかった麻ボードがついに商品化。
F☆☆☆☆のシックハウス対応商品でも症状がでてしまう人向けに開発した麻ボードです。
世界中の森林資源が激減していく中、森を守り、農業廃棄物の有効利用を考えた新商品です。ヘンプ麻の繊維をとった後の芯材をチップ化し、有害な接着剤をつかわないエスウッド製法で結合させたエコボードです。
■ 麻ボードの特徴
原料・加工・使用・廃棄まで全てにエコロジー 吸音機能があるため、防音・反響防止効果がある 断熱効果が高い 調湿性があるため結露防止に優れている 軽くて作業性がよい NPO法人シックハウスを考える会登録の安全・安心な接着剤を使用。
■ エスウッド麻ボードの仕様
麻ボードの特徴
SW麻ボード 10mm厚×910mm×1820mm
比重0.35(約6kg) 設計価格:8800円
比重0.6(約10kg)設計価格:16000円
100%麻チップボード SW麻化粧ボード 10mm厚×910mm×1820mm
比重
0.35(約6kg)設計価格:6900円
インシュレーションボード麻複合ボード
原料:ヘンプ麻チップ(フランス産)
接着剤:ポリエチレングリコール系ハイブリットタイプ(ノンゲル)
JAIA-008160
F☆☆☆☆